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韓国コスメを選ぶとき、パッケージの裏にずらりと並んだ成分名を見て「どこを見ればいいの?」と思ったことはありませんか。人気の成分が入っているか、苦手な成分が入っていないかを確かめたくても、読み方がわからないと判断しにくいですよね。
この記事では、厚生労働省の通知「化粧品の全成分表示の表示方法等について」(平成13年3月6日 医薬審発第163号・医薬監麻発第220号)と、東京都健康安全研究センターの解説ページをもとに、日本で販売される化粧品の全成分表示の6つのルールと、読み方のポイントをまとめました。
※この記事は、表示のルールを紹介するもので、特定の成分の効果や安全性を保証するものではありません。肌に合うかどうかが心配な場合は、販売元への問い合わせや、皮膚科医への相談をおすすめします。
全成分表示とは
化粧品には成分の名称の表示が必要
東京都健康安全研究センターの解説によると、医薬品医療機器等法第61条では、化粧品の直接の容器や直接の被包に記載しなければならない事項が定められています。その中のひとつが「成分の名称」で、原則として配合されている成分すべてを表示することとされています(平成12年厚生省告示第332号)。
| 号 | 記載が必要な事項 |
|---|---|
| 第一号 | 製造販売業者の氏名または名称と住所 |
| 第二号 | 名称 |
| 第三号 | 製造番号または製造記号 |
| 第四号 | 成分の名称 |
| 第五号 | 使用の期限(一定の化粧品に限る) |
| 第六号 | 基準が定められた化粧品で、その基準で記載するよう定められた事項 |
| 第七号 | 外国特例承認取得者等の氏名等(一定の化粧品に限る) |
表示は日本語で
同じ解説では、法律で定められた表示事項は、邦文(日本語)で記載されていなければならない、と説明されています(医薬品医療機器等法施行規則第221条の3で準用する第218条)。日本で化粧品として販売される韓国コスメの成分表示が日本語になっているのは、このためです。
箱に入っているときは外箱にも
化粧品をさらに不透明な箱などに入れて包装すると、容器の表示が外から見えなくなります。その場合は、外側の箱や包装紙にも同じ内容の表示事項を記載しなければならない、とされています。お店で箱入りの韓国コスメを見るときは、外箱の成分表示をチェックしてみましょう。
全成分表示の6つのルール
ここからは、厚生労働省の通知に書かれている全成分表示の6つのルールを見ていきます。
1. 成分名は日本語で、統一された名称を使う
通知では、成分の名称は邦文名で記載し、日本化粧品工業連合会が作成した「化粧品の成分表示名称リスト」などを利用することで、消費者が混乱しないよう留意すること、とされています。
同じ成分でもメーカーごとに違う名前で書かれていると、比べるのが難しくなります。統一された名称を使うことで、ほかの化粧品と比べやすくなっているのですね。韓国コスメと日本のコスメを比べるときも、同じ名称で書かれていれば、共通の成分を見つけやすくなります。
2. 分量の多い順に書く
成分名の記載順序は、製品における分量の多い順とされています。ただし、1%以下の成分と着色剤については、互いに順不同で記載してもよいとされています。
つまり、成分表示のはじめのほうに書かれている成分ほど、多く配合されていると考えられます。一方で、後半に並ぶ1%以下の成分は、順番だけで量の多さを比べることはできない、という点に注意が必要です。
3. キャリーオーバー成分は書かなくてよい
配合されている成分に付随する成分(不純物を含む)で、製品中にはその効果が発揮されるより少ない量しか含まれないものは、「いわゆるキャリーオーバー成分」として、表示の必要はないとされています。
原料にもともと含まれていて、製品の中では働かないほどの量しか残っていない成分は、表示されないことがあるということですね。
4. 混合原料は成分ごとに書く
混合原料(いわゆるプレミックス)については、混合されている成分ごとに記載すること、とされています。いくつかの成分をあらかじめ混ぜた原料を使った場合でも、中に入っている成分がそれぞれ表示されるということです。
5. 抽出物は抽出された物質と溶媒を分けて書く
植物エキスなどの抽出物は、抽出された物質と、抽出溶媒または希釈溶媒を分けて記載すること、とされています。ただし、最終製品に溶媒などが残っていない場合は、この限りではありません。
韓国コスメでも人気の植物由来の成分を探すときは、エキスの名前だけでなく、近くに書かれている溶媒の成分にも目を向けてみると、表示の仕組みがわかりやすくなります。
6. 香料は「香料」とまとめて書ける
香料を着香剤として使う場合の成分名は、「香料」と記載して差し支えないとされています。香りのための成分は、一つひとつの名前ではなく「香料」とまとめて表示されることがあるのですね。
6つのルールのまとめ
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 1. 名称 | 邦文名で記載し、「化粧品の成分表示名称リスト」などを利用する |
| 2. 順番 | 分量の多い順。1%以下の成分と着色剤は順不同でもよい |
| 3. キャリーオーバー | 効果が発揮されるより少ない量の付随成分は表示不要 |
| 4. プレミックス | 混合されている成分ごとに記載する |
| 5. 抽出物 | 抽出された物質と溶媒を分けて記載(溶媒が残らない場合を除く) |
| 6. 香料 | 着香剤として使う場合は「香料」と記載してよい |
小さな容器やサンプルの表示
外箱やタッグに表示できる特例
東京都健康安全研究センターの解説によると、容器が小さくて成分の名称をすべて書けないときは、外箱やタッグ、ディスプレイカードを使って表示することができます。医薬品医療機器等法施行規則第221条の2では、次のようなものに全成分が表示されていれば、直接の容器への全成分表示を省略できる特例が定められています。
| 区分 | 全成分を表示できるもの |
|---|---|
| 第一号 | 外部の容器または外部の被包(外箱や袋など) |
| 第二号 | 直接の容器などに固着したタッグまたはディスプレイカード |
| 第三号 | 内容量50gまたは50mL以下の化粧品や、外箱などのない小容器の見本品に添付する文書 |
| 第四号 | 外箱などがある内容量10gまたは10mL以下の化粧品に添付する文書やディスプレイカード |
添付文書があることの表示
厚生労働省の通知では、小容器の特例を受ける化粧品で、固着しない添付文書で全成分表示を行う場合には、直接の容器と被包に、添付する文書がある旨を記載すること、とされています。試供品やミニサイズの韓国コスメを手に取ったときは、添付文書がないかも確認してみましょう。
メーカーの問い合わせ体制
通知では、製造(輸入販売)業者は、消費者からの問い合わせに対して的確な情報提供ができる体制を整備することとされています。成分表示を見てもわからないことがあれば、表示されている製造販売業者に問い合わせてみるのもひとつの方法です。
成分表示とあわせて見たい表示
使用の期限が書かれている化粧品
東京都健康安全研究センターの解説によると、使用の期限の表示が必要になるのは、アスコルビン酸やそのエステル、それらの塩類、酵素を含む化粧品と、製造または輸入後、適切な保存条件のもとで3年以内に性状や品質が変化するおそれのある化粧品です(昭和55年厚生省告示第166号)。使用期限が書かれていない化粧品もあるのは、このためです。
公正競争規約で求められている表示
同じ解説では、医薬品医療機器等法とは別に、「化粧品の表示に関する公正競争規約」でも表示が求められている事項があると紹介されています。規約の第4条では、次のような事項を、邦文で外から見やすい場所に、はっきり表示しなければならないとされています。
| 番号 | 表示事項 |
|---|---|
| 1 | 種類別名称 |
| 2 | 販売名 |
| 3 | 製造販売業者の氏名または名称と住所 |
| 4 | 内容量 |
| 5 | 製造番号または製造記号 |
| 6 | 厚生労働大臣が定める化粧品の使用の期限 |
| 7 | 厚生労働大臣の指定する成分 |
| 8 | 原産国名 |
| 9 | 規約施行規則で定める化粧品の使用上または保管上の注意 |
| 10 | 問い合わせ先 |
韓国コスメの場合は、原産国名の表示も確認しておくと、どこで作られた製品なのかがわかります。
書いてはいけない表示もある
解説では、化粧品の添付文書や容器などに、虚偽または誤解を招くおそれのある事項や、承認を受けていない効能・効果、保健衛生上危険がある用法などを記載してはならない、と定められていることも紹介されています。成分表示だけでなく、パッケージの宣伝文句も落ち着いて見るようにしたいですね。
全成分表示でよくある質問
最初に書かれている成分がいちばん多い?
成分は分量の多い順に記載するとされているので、最初のほうに書かれている成分ほど多く配合されていると考えられます。ただし、1%以下の成分と着色剤は順不同でもよいとされています。
「香料」とだけ書かれているのはなぜ?
着香剤として香料を使う場合は、「香料」と記載して差し支えないとされているためです。
書かれていない成分は入っていない?
キャリーオーバー成分のように、表示の必要がないとされている成分もあります。表示されていないからといって、まったく含まれていないとは限らない点に注意しましょう。
成分表示はどこを見ればいい?
成分の名称は、化粧品が直接入っているビンや箱(直接の容器または直接の被包)に表示するのが基本です。容器が小さい場合は、外箱やタッグ、ディスプレイカード、添付文書に表示されていることもあります。見つからないときは、外箱や付属の紙も確認してみましょう。
「製造専用」と書かれた化粧品は?
東京都健康安全研究センターの解説によると、小分けする前の原料など、化粧品の製造販売業者や製造業者に販売するもので「製造専用」と表示されたものは、成分の名称などの表示を省略できるとされています。一般の消費者向けの製品とは別のものなのですね。
海外で買った韓国コスメも同じ表示?
この記事で紹介したのは、日本の医薬品医療機器等法にもとづく表示のルールです。海外で購入したものは、日本の表示ルールにそった日本語の表示がない場合もあります。
全成分表示を読んで韓国コスメを選ぼう
全成分表示の6つのルールを、もう一度まとめておきます。
- 成分名は日本語で、「化粧品の成分表示名称リスト」などの統一された名称を使う
- 分量の多い順に記載する(1%以下の成分と着色剤は順不同でもよい)
- キャリーオーバー成分は表示しなくてよい
- 混合原料は成分ごとに記載する
- 抽出物は抽出された物質と溶媒を分けて記載する
- 香料は「香料」とまとめて記載できる
全成分表示のルールを知っておくと、パッケージの裏を見るのが少し楽しくなります。気になる韓国コスメを選ぶときは、ぜひ成分表示もチェックしてみてくださいね。